2014年度 受賞組織
概要
- ●設 立
- :2001年(施設開設)
- ●代表者
- :施設長 岩上広一
- ●所在地
- :東京都世田谷区北沢5-24-18
- ●売上高
- :919百万円(2013年度収支)
- ●従業員
- :146名
- ●事業内容
- :高齢者向け施設系・在宅系業の運営・管理
特色
「安心な暮らしの実現」を目指した自立支援とターミナルケ(ライフ)
介護への科学的アプローチと実践
笑顔と元気を引き出せる介護サービスの、職員一体となった実践
事業概要
世田谷区立きたざわ苑は、2001年創設以来、世田谷区北沢地区を中心に高齢者介護施設として介護老人福祉施設事業、短期入所生活介護事業、通所介護事業、訪問介護事業、訪問看護・リハビリ事業、居宅介護支援事業、配食サービス、介護予防事業等、多岐にわたる事業を総合的かつ多面的に提供しトータルサービスの実現を目指している。「利用者・家族・地域・職員が笑顔と元気あふれる施設になる」のビジョンと、4つの行動指針「聴く・分かる・思いやる・守る」に沿って介護サービスに取り組んでいる。科学的理論に基づく基本ケアの徹底と職員および事業の相互連携により、利用者の自立生活の向上に早い時期から取組み大きな成果を上げており、全国的にもまた海外からもこの先駆的かつ実践的な取組みが常に注目されている。2013年度MPECインテグレーションステージシルバー賞受賞。
表彰理由
- ■価値提供における外部指向の強化や社会的認識へのアプローチ
- 法規制や制度上の制約のある事業特性のもと、利用者本位の発想や応用性を効かせ、職員の意識が顧客や社会に向かうことを大事にしている。本来業務と社会貢献性が近接している職種の特性に鑑み、貢献効果を金額算定するなどして効果性を認識できるようにするなどの工夫をしている 公設民営施設の特性からは防災拠点や貧困対策、DV対策等での役割を意識している。これらの組織的な改善活動は、顧客や地域社会との関係性に向かう外部指向を生み出している。
- ■職員の自律的な組織的能力への継続的な改善
- 専門性を背景とした職員の自律的な能力向上と、組織的能力の向上への継続的な改善活動を行っている。「だめと言わない、やりたいことを引き出す」という基本スタンスで組織的能力を向上させる取り組みを行われており、介護力技術力チェックを含む必要スキルの研修のほか、間接部門でも日常的な相互すりあわせと個々の自律的な能力向上への取り組みが行われているのもその一例である。職員の専門性開発が柔軟に行われ、組織としての価値提供に向けた能力維持が確実に行われている。
- ■手堅い価値提供プロセスでの取り組みが生む信頼感の醸成
- おむつ・下剤ゼロを中心とした自立支援プログラムの提供方法と役割を明確にしているほか、事例検討会や報告方法、書式、記述内容などを可能な範囲で統一しており、日常業務での標準化に向けた継続的工夫がなされている。利用者情報の緊密なすりあわせによって介護事故防止への認識を深め、安全・安心な業務が提供されている。手堅い取り組みは行政委託者からの信頼も厚く、地域、同業者、利用者からの信頼を醸成し、組織の存在意義を高めている。
- ■顧客満足活動と職員の自発的改善を両立させる全社運動の展開
- 顧客への満足感の提供や職員の自律的業務への取り組みから生まれる職務効果の利用者への還流などを実現するうえでの組織横断的活動を利用者の6Sとして整理、それを実現するうえでの職員による自発的な職場改善による生産性向上や効率改善の必要性を認識し業務上の6Sとして整理している。2つの6S活動は顧客満足度向上活動と職場における生産性向上活動の両立として認識され、苑の活動を統合する全社的運動体として展開されている。